まなざし · 03

ハレの日Days to Celebrate

白い産着の 裾からのぞく
小さな指が わたしの襟をつかむ
初めての風に まぶたがふるえる
まだ名前に 慣れないあなた

離さないでと いうように
その手のひらが あたたかい

ハレの日の 光のなかで
何度も何度も 見とれている
昨日より少し 大きな背と
変わらない 小さなその癖に

背中のお餅に 尻もちをついて
泣きそうな口が 笑いに変わる
手を伸ばしかけた わたしより先に
あなたがひとりで 立ち上がる

離さないでと いうように
その手のひらが あたたかい

ハレの日の 光のなかで
何度も何度も 見とれている
昨日より少し 大きな背と
変わらない 小さなその癖に

千歳飴の袋を 引きずって
草履の鼻緒が 痛いと言う
しゃがんで結び直す わたしの袖を
いつもの指が そっとつかむ

わたしが着た 振袖の袂が
あなたの腕で 風をはらむ
襟足の後れ毛を 直すふりで
少しだけ長く 触れていた

控室の 静かな窓辺で
最後のベールを わたしが下ろす
薄い白の向こうから あなたの指が
一度だけわたしの 袖に触れる

ハレの日の 光のなかで
何度も何度も 見とれている
昨日より少し 大きな背と
変わらない 小さなその癖に

離さないでと いうように
今もその指が あたたかい

詞
Akira Okumura
歌・曲
Aotsuki

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