まなざし · 04
いろどりIrodori

駅から続く 坂道の途中
うちの窓だけ すぐにわかる
少し黄色い 古い傘の灯り
なぜだか ホッとする色
玄関の前で 息を整える
中から外れた 鼻歌が漏れる
ドアを開ける ほんの少し前
わたしはまだ 外の色をしている
ただいまの声が 混ざってゆく
あたたかい 湯気の向こう側で
外れた鼻歌も 黙ったお椀も
全部混ぜて ひとつの灯り
父が黙って お椀を並べる
弟の笑いが テレビを越える
椅子にかけた コートの肩から
外の色が 少しずつ落ちる
ドアを開ける ほんの少し前
わたしはまだ 外の色をしている
ただいまの声が 混ざってゆく
あたたかい 湯気の向こう側で
外れた鼻歌も 黙ったお椀も
全部混ぜて ひとつの灯り
ひとりで暮らす 部屋の灯りは
まだ何色にも 染まっていない
いつか誰かと 色を混ぜる日に
この黄色を少し 持っていこう
ただいまの声が 混ざってゆく
あたたかい 湯気の向こう側で
外れた鼻歌も 黙ったお椀も
全部混ぜて ひとつの灯り
振り返った 坂の下で
うちの窓が まだ灯っている
- 詞
- Akira Okumura
- 歌・曲
- Aotsuki